【WILLER乗車記】2列独立シート「コクーン」で名古屋から東京へ行ってみた!

【WILLER乗車記】2列独立シート「コクーン」で名古屋から東京へ行ってみた!

※コクーンの運行は、2018年12月23日をもって終了いたしました。

実際にWILLERが運行する高速バスに乗車して、乗り心地やシート設備を紹介する「WILLER乗車体験記」。
今回はシェル型の2列独立シート「コクーン」に乗って、ライターSが名古屋から東京へ行ってみました!
バスとは思えない特徴的なシートの「コクーン」。実際に乗ってみた感想をレポートします。

2列独立シート!シェルに囲まれた「コクーン」とは?


2列独立の「コクーン」は、シェル型のパーテーションでプライベート空間を確保した個室感覚のシートタイプ。コクーン=繭(まゆ)という名のとおり、周囲と仕切られた自分だけの空間で落ち着いて過ごせるように配慮されています。プライベートモニターや電動ゆりかごリクライニングなどの設備・機能も満載です。現在、関西・東海エリアと東京・千葉神奈川を結ぶ夜行バスで一部採用されています。

【主な設備一覧】
・コンセント・ブランケット・プライベートモニター・スーツ掛けハンガー・首あて・レッグレスト・テーブル・ドリンクホルダー・網ポケット・ミラー・靴収納スペース・ライト

【23:15 名古屋駅西口に集合】案内アナウンスを聞いて乗り場へGO

今回乗車するのは、22:30名古屋発⇒6:20バスタ新宿着の夜行便です。乗車場所の名古屋駅西口は、JR名古屋駅の太閤通口(JR東海道新幹線ホーム)側です。駅前広場にある「ゆりの噴水」が、WILLERをはじめ、各社の長距離バスやツアーの待ち合わせ場所となっています。発車時間の15分前に係の人から乗り場のアナウンスがあるので、それまでに到着しておきましょう。


集合場所の「ゆりの噴水」

乗り場は、「ゆりの噴水」から、新幹線の高架線路に沿って徒歩1~2分のところでした。駅周辺で工事が行われていましたが、係の人が道順を教えてくれたので迷わずたどり着くことができました。乗り場の地図は、予約後にWILLERからメールで送られる予約受付確認書でも確認できます。


予約確認書から乗り場の地図を確認

【23:30 いざ出発】バスの中とは思えない! 「コクーン」のシートを細かくチェック

乗り場にはWILLERのピンクのバスが停車していました。運転手さんに名前を告げると、座席を教えてくれます。

外観はおなじみのピンクのバス

大きな荷物とトランクに預けて、車内に乗りこんでみると、飛行機のビジネスクラスのようなシートが並んでいました。とてもバスとは思えません。「コクーン」のシートは1台のバスにたったの12席。この日も満席でした。人気のシートタイプなので早めに予約したほうがよさそうです。

シートはコクピットのような雰囲気です。パーテーションに囲まれたシェル型の空間は、一見狭そうに見えますが、座ってみると広さを実感できます。レッグレストを使えば脚を完全に伸ばせて、しかも後席の人に迷惑をかけずに思い切りシートを倒すことができます。他の乗客と目が合うこともありません。


シート全体


レッグレスト

便利ラック

長距離バス・夜行バスをよく利用する身として、感心したのは収納性です。まず、ハンドバッグやパソコンなどの手回り品を収納できる便利ラック。シェルの側面にあるので、わざわざ体を起こさなくても出し入れできて、夜間走行中はとても助かります。ブランケットは頭上の荷物棚に用意されています。


靴収納スペース

スーツ掛けハンガー

靴を収納するスペースも、シェル側面の前方にありました。これで、脱いだ靴を慌てて探すこともありません。ジャケットやコートはスーツ掛けハンガーへ。夜食を買ったレジ袋を掛けておくもよし。

前面のテーブルは折りたたみ式。開くとプライベートモニター用のヘッドホンが入っています。テーブルにカップホルダーが付いているのも便利です。スマホやパソコンの充電に欠かせない電源もテーブルに。テーブル上部にはライトがあるので、消灯したバスの中でも手元が見えます。


カップホルダー付きのテーブル

コンセント

このほか、シェル側面にスマホやポーチが入るぐらいの網ポケット、その上部にはミラーも付いているので車内で身だしなみのチェックもできますね。


網ポケット

ミラーは見やすい角度に回転できる

リラックスできるシートポジションが決まったところで、気になっていたプライベートモニターをチェック!とりあえずテレビを点けると、サッカーの国際大会を放送中。このまま朝まで観てしまうことになるのでしょうか……!?


プライベートモニター

トップ画面

【0:10 消灯 約40分後】個室感覚でゆったりプライベートモニターをチェック

今回の名古屋発⇒東京・横浜・川崎・千葉着のバスは、3回の休憩があります。0:00に名古屋市の金山駅でもお客さんを乗せ、伊勢湾岸自動車道、新東名高速道路を走行し、仮谷、静岡、海老名の3ヶ所で休憩すると運転手さんから車内アナウンスがありました。

観戦中のサッカーも気になりますが、ここで映画のラインナップもチェックしておきましょう。モニターは画面下のボタンか画面タッチで操作できます。この日は、洋画・邦画を合わせて16タイトルがスタンバイ。昨年、見逃してしまった話題作もありましたよ!

作品は3ヶ月ごとに追加更新されるそうです。放映中のコンテンツはWILLERのサイトでも確認することができます。



テレビ、映画、音楽、オーディオブックが視聴できる


上映作品をスマホでチェック

金山駅を出て間もなく、シートをリクライニングして映画を見始めたところで、バスは消灯。プライベートな時間をゆったりと楽しみたいと思います。

【0:30 約1時間後】SAで1回目の休憩、メイクオフしておやすみモード

出発から1時間後、刈谷サービスエリアで20分間の休憩。商業施設は閉まっていますが、自動販売機でドリンクを補充できます。トイレを済ませ、メイクオフしておやすみモードに。刈谷SAを出るとバスタ新宿に到着する前まで、車内アナウンスはありません。


コンテンツを楽しみながら静かに夜は更けていく

【4:30 約5時間後】電動ゆりかごリクライニング最大で安眠

2本目の映画を見たいところですが、東京に戻ったらそのまま仕事があるので、少し寝ておくことにします。「コクーン」には、最大傾斜140度の「電動ゆりかごリクライニング」が採用されています。

シート横の2本のレバーで、レッグレストの上げ下げ、シートのリクライニングができます。レッグレストを最大限に上げ、シートを最大限に倒して、アームのところにあるスイッチを入れると座面自体が後ろに沈み込むように倒れ、フルフラットシートに近い状態になります。

夜行バスに乗っても、寝るポジションがうまく決まらず、腰や肩が辛くて眠れないことが多いのですが、このシートは違います。腰の位置が固定され、頭から、肩、背中、脚まで、圧力が分散されて、どこにも負担がかかりません。


後ろを気にせず最大限リクライニングできる


可動式の首あてで頭部を固定

ここで、プライベートモニターのコンテンツで気になっていたオーディオブックの出番です。目を閉じてプロのナレーターによる『羅生門』を聞き始めると、あまりの心地よさにすぐに寝落ちしてしまいました。

深夜3:00頃、NEOPASA(ネオパーサ)静岡で2回目の休憩があったようですが、まったく気がつかずに熟睡。目が覚めたのは4:50、最後の休憩地の海老名サービスエリアでした。バスの窓は遮光カーテンで閉ざされていて夜の気分でしたが、降りてみるとすっかり夏の青空でした。


海老名SAでスイッチオン

海老名サービスエリアは敷地が広く、たくさんの夜行バスが休憩に立ち寄ります。早朝から空いている店もあるので、朝食の調達もできます。迷子にならないように、乗ってきたバスが停車しているブロックを覚えておきましょう。


乗ってきたバスの駐車ブロックを確認

乗り間違いのないように行き先もチェック

【6:20 バスタ新宿到着!】もっと乗っていたい気さえする快適さ

休憩を終えるとバスは、目的地に向けて出発。海老名サービスエリアから、私が降車するバスタ新宿までは1時間足らず。5:45に車内の照明も点灯されました。手回り品を確認して降車準備を開始。鏡を見ながら身だしなみチェックも忘れずに。ノートパソコンもバッチリ充電できました。シートのリクライニングを戻したら、テレビを点けて朝のニュースもチェック。


バスタ新宿の降車場はターミナルビル3階

今回、バスタ新宿へは定刻よりも少し早い到着になりました。キャリーバッグやスーツケースなど、トランクに預けた荷物を受け取ります。バスはこのあと、横浜、川崎を経由して、最終目的地の東京ディズニーランドへ向かいます。乗客は男女半々、訪日の外国人客もいました。


バスタ新宿はJR新宿駅新南口直結

夜行バスでの移動は、翌朝、どうしても寝不足感や疲労感が残るものですが、「コクーン」ではまったく感じられませんでした。肩のこりや脚のむくみもありません。脱いでいた靴をするっと履けたのは奇跡!朝から快調で充実した一日が過ごせそうです。

【こんな人におすすめ!】「コクーン」2列独立シートのまとめ
今回、初めて「コクーン」に乗車して、夜行バスのイメージがガラリと変わりました。シェル型のパーテーションで仕切られたプライベート空間は、個室のように落ち着きます。電動ゆりかごリクライニングの寝心地、プライベートモニターによるエンターテインメントなど、充実した機能とサービスのおかげで、長い夜があっという間に感じられました。

<2列独立シート「コクーン」のポイント>
・シェル型のパーテーションでプライベート空間を確保。
・プライベートモニターで映画などのコンテンツが楽しめる!
・電動ゆりかごリクライニングはまるでフルフラットの寝心地。
・夜間を快適に過ごすための設備・機能が満載!

<こんな人におすすめ!>
・ビジネスもレジャーも、効率よく移動して朝からパワフルに活動したい人
・人目を気にせず、ゆったりと自分の時間を過ごしたい人
・これまでの夜行バスでは満足に眠れなかった人

乗車体験
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この記事のライター

サッチ
総合旅行業務取扱管理者を含む旅のスペシャリストたちによる編集チームで執筆しています。 高速バス・夜行バスのご利用に関連した情報を盛りだくさんでお届けします。高速バスのことを知ってもらうための基本情報をはじめとして、全国各地... もっと見る


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